2012/07/30
InvoiceとVAT

ベトナムの新聞を読んでいて思い出したのですが、ベトナムではVAT( Value Added Tax 付加価値税)制度があり、物品を購入すると購入価格をベースにVATが課せられます。日本の消費税と同じような性格の税金だと理解していますが、現在の料率は原則10%(物品の種類によって若干異なるようです)ですが、当時も10%だったかどうかは覚えていません。もう少し低かったような気もしますが定かではありません。おそらくベトナム独特の制度だと思いますが、Invoiceは税務当局が発行した法定の様式でカーボン形式の用紙に取引の金額を記載したものでVATの金額等も記載するようになっていたと思います。取引の都度対価を受け取る側が必ず発行し税務申告等の手続きの必要書類として非常に重要な書類でした。個人の細かい取引でも例えばレストランで食事をしたときに金額がある程度大きくなると貰っていたような気がしますが、当初それが何か意味も分からずに内容もよく見ないで捨てていました。個人ベースでは特に関係がなかったと思いますので実害はなかったと思います。VATについては大雑把にいえば日本の消費税と同じく(仮受VATー仮払VAT)がプラスの場合は納付マイナスの場合は還付ということだったと思いますが、申告を毎月行っていたような気がします。合弁会社設立後はChief Accountantが毎月集計していたものを見ていたような記憶があります。申告の際にはInvoiceを証拠書類として添付していたのではなかったかと思います。逆にいえばInvoiceがなければ仮払VATの申告が出来ないということで、とにかく無くては困る重要書類ということだったと思います。私の仕事には殆ど関係ありませんでしたが、VATに関しては当時輸出入に係る物品には優遇・免除の特典がある等かなり複雑だったと思います。これはずっと後になって合弁会社を清算する際の話ですが、非居住者である日本側の株主が指名したベトナムの弁護士事務所や会計事務所からの請求書にVATが含まれていたので確認したのですが、同じVAT制度がある欧州等とは異なり、ベトナムではこういうケースでもVAT課税取引になるとの事でした。ということは非居住者でも還付請求が出来るのかというと、実際に試していないので何とも言えませんが、現実的には手続面で難しかったと思います。とにかくその時は清算の手続きを進めるのに精一杯でとてもVATの還付まで手が回りませんでした。ちなみにその時Invoiceを貰ったかどうか定かではありませんがもしかしたら貰わなかったかもしれません。仮に還付請求が出来るとしてもそのためにはベトナムの会計事務所に委託せざるを得ずまたそのフィーにVATが課税されるのでいつまで経っても終わりがありません。
Posted by tsukuma at 23:40│Comments(0)