2012/07/13

合弁会社設立に向けて(当初)編

合弁会社設立に向けて(当初)編


赴任当初の仕事は合弁会社設立に向けての交渉及び準備作業で、毎日忙しく働いていたのに具体的に何をしていたのかなかなか思い出せません。前にも書いたように、当初の仕事については自分の裁量でできる部分が少なかったので記憶に残りにくかったのかなと思います。

出資・マネージメント

資本金(Charter Capital・・・ベトナム英語です)は、40%はVCBでLTCBとJLCが各30%ずつでしたが、日本側が合計60%でマジョリティを構成するので当時では珍しいと言われていました。このため合弁契約では、マジョリティールールに関して結構もめたような記憶があります。最終的に重要事項の決定については75%即ち実質全員一致という日本式玉虫色の解決になったのではなかったかと思います。マネージメントは常勤として、社長1名、副社長2名、Chief Accountant(経理責任者)及びController(監査役)の5名で、非常勤取締役が双方各3-4名という構成でした。社長は当初3年間は日本側、次の3年間はベトナム側でその後も交代で就任するということが合弁契約に定められていました。具体的にはLTCBのY氏が初代社長に就任し、私とVCBから選任される人が副社長に、Chief Accountant及びControllerはVCBからということで決まっていました。1996年12月のSBVの仮ライセンスのときに付属書類として既に具体的な名簿を提出していましたが、日本側は前任者から私への変更、VCB側も1名変更があり、その名簿の差し替えだけで大変な作業だったと記憶しています。私の経歴書や卒業証明書を英語で準備していたのですがベトナム語への翻訳版も用意しなければならず、Ms.VがOfficial Translator(と言ったかどうか記憶が定かではありませんが)に依頼して作成してもらいました。ベトナム側は卒業証明書に関してはベトナム戦争の影響で原本が消失している場合があるのでその場合は免除ということだったと思います。実際、VCBの非常勤の取締役だったと思いますが1名該当者がいました。

Chief Accountant(経理責任者)

具体的な時期や目的は覚えていないのですが、1997年4月頃(とにかく暑い日でした)Chief Accountantに就任予定のMr.HがHITCビルの準備室にやってきたことがありました。彼が何か分厚い資料を持参してきてそれを見ながら話し合った記憶があります。Mr.Hは私が初めて会ったVCB側のマネージメントの一員で、年齢は私より10歳ほど若かったと思います。当日夜は中心部で待ち合わせて、彼が推薦した有名なベトナム料理レストランで食事をしました。このときはY氏は同席せずに二人だけでしたが何故Y氏が同席しなかったのか理由は覚えていません。Mr.Hとの会話の内容はほとんど覚えていないのですが、終始友好的に食事をしたことは覚えています。このレストランは現在も営業していて、2010年12月には娘と一緒に食事をしました。

業務マニュアル・契約書の作成

これらの業務に関しては日本で事前に何も聞いていなかったのですが、JLC即ち私の単独の責任範囲となっていてかなりの負担になりました。業務マニュアルについては前任者が準備したドラフトがありましたが、ベトナムのリース法の規定を反映させる必要があったこと、及び私の2年後輩の前任者がリースの実務知識に必ずしも精通していなかったこと(これは彼の責任ではなく、JLCのの国際業務に従事していた人全般にいえる事で要は入社以来クロスボーダーの国際業務の経験しかない人が多かったようです)からかなりの追加修正が必要でした。私は自分で言うのも変ですが珍しく両方の経験がありました。もちろん入社以来国際業務に従事していた人たちはその方面で皆優秀でした。特に航空機のチームは世界的なレベルだったと思われます。私は年齢的にも能力的にもとてもそのチームには近づけませんでした。話を元に戻しますが、Y氏からも、口だけは出す主義で、いろいろな注文があり結構大変でした。リース契約書については準備していたドラフトは実はJLCシンガポールの英文契約書をそのまま写したものだったそうで、これは大幅に修正しないと使いものになりませんでした。Y氏から長すぎるので短くするようにとの指示があり、そのこと自体に異議はなかったのですがベトナムのリース法の内容を盛り込む必要もあり、最終的にベトナム語版の作成が必要だったので、Y氏の了解を取りJLCの東京とも相談し、合弁契約の件で利用していた英国系の弁護士事務所に修正等を依頼することにしました。紆余曲折がありましたが後日何とか間に合いました。その紆余曲折については、弁護士費用も含めて結構いろいろあり不愉快な話もあったのですが、この種の仕事にはつきものだと割り切っていました。

Posted by tsukuma at 04:34│Comments(0)
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